それ以来しばらくごぶさたしていた岩手の遠野に再訪してきた。数えれば9回目の来訪だ。
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気温28度。6月現在でこの夏一番の暑さだったそうだ。
5年ぶりに降り立った遠野の駅。ごらんのとおり昨年上映されたアニメーション映画「河童のクゥと夏休み」の顔出し看板が立っている。
キャラクターの顔部分に注目すると、看板の裏側に蝶番が付いていていつでも顔出しスタンバイ状態になっているのがわかる。看板左上に小さくDVD発売の宣伝がしてあるところが奥ゆかしい。
初日、駅の改札を降り立ったときに鼻腔に感じた「匂い」。
木々や葉、野焼きの煙、そして土臭さが混じった心地いい匂い。これこそが18年前に初めて遠野へ降り立ったときから、まったく変わることのない匂いだ。
嗅覚の記憶はいつになっても覚えているものだ。
ネットが発達し、カッパ淵や駅舎をライブカメラで24時間いつでもどこでも見ることができ、このサイトのようにBlogを使って自ら撮った映像や音声を流せるようにもなった。視覚と聴覚に距離はなくなったとさえ言える。
しかし、匂いを伝えることは現在の技術でもまだまだ難しい。これだけは現地に赴くことではじめて感じることができる。だからこそ、この匂いを鼻いっぱいに吸い込むのだ。
…ということを地元の方に話したら、「まだ下水道の工事が進んでなくてねぇ…つい先日、側溝の掃除をしたんだけどね」と言われて、悪臭の意はまったくもってないことを慌ててフォローした。

